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特許異議申立

特許異議申立

2015年の4月から、特許異議申立制度が復活しました。
(変換すると「異議申し立て」となってしまうのですが)
概要については特許庁のサイトなど様々なサイトで解説されていますが、
実際にはどのように実務上に運用していくかについて関心が高いと思われます。

この点、もっと細かくまとめてレクチャーしたりサイト上で公開したいのですが、
それは追々と言うことで、今はかける範囲でざっくばらんにまとめてみます。

私が所属していたキヤノンでもスクウェアでも、異議申立はそれなりに
案件としてあり、内容の検討から文章の大枠まで作って特許事務所に送っていました。
少なくとも当時は企業主導で、特許事務所はもらって体裁整えるだけだったんですね。

なお対象となるのは、
「※平成27年4月1日以降に発行される特許掲載公報に掲載の特許が
特許異議の申立ての対象となります。 」とのことです。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/kaisei/kaisei2/h26_tokkyo_kaisei_start.htm
したがって3月以前の掲載公報は対象となりません。

時系列

まず、この特許異議申立制度と言うのは、知られるように
平成15年改正によって廃止された制度のほぼそのまま復活と言うことになります。
したがって、旧制度の運用を基本的にはそのまま復活する
というのが基本的な流れになるかと考えます。

ただもう10年の年月が流れているので、結構時代も変わっているのですね。
当時はインターネットの普及が加速する直前くらいだった気がします。
ブロードバンドはまだそこまで使われておらず、
当方はテレホーダイなど使っていた時代です。

ワークフロー

という時代背景を念頭において欲しいのですが、
確か当時、IPC分類を指定して、特定の技術分野についての公報を書面で取り寄せ、
これを社内で回覧していました。紙の特許公報が回覧され、これをぱらぱらと
眺めながら、これはまずい?という公報を抽出して開発にまわします。
そして、開発サイドから潰して欲しいという要望が出た案件について、
特許異議申立の準備に移行します。

私が企業をやめた後くらいに旧特許異議申立制度が廃止になったので、
今は紙面の回覧をやっているか自体不明ですが、異議申立制度がないのに
特許公報の回覧はしないかなあと思っています。

化学系のメーカーだと情報提供制度を活用してたりするそうですが、
私は電気系の人間なので、あの膨大な公報をチェックするとは考えにくいです。
公開公報のチェックはやっていませんでした。

いまだとインターネットを活用して抽出したり、回覧したりもしそうな気がします。
けど、紙面で見た方が見やすいのではないかと言う点もあり、
今後はどうなるか未知数です。

いずれにしても大事なのは、知財だけで孤立した事案と言うよりも
開発による依頼を受けて動けるよう、開発サイドをワークフローに
取り込むということです。邪魔な特許があると開発の支障となる以上、
単純な出願よりも協力は得られやすいかと思います。

異議申立をすることが決まったら、文献のサーチとなります。
特許事務所にサーチまで依頼してもいいのですが、
サーチはサーチ屋さんに委託しつつ、弁理士と協同して動いてもらう方が
良いと思います。いい文献を見つけることが何より大事ですからね。
また、技術を一番わかっている依頼者サイドで揃えるのが
一番見つかりやりやすいという面もあります。
今だとデータベースを駆使する感じですが、当時は図書館などで
手めくりだったりしたので、よけいにそういう面がありました。
その一方で、特許事務所へも依頼の予約をしておくと良いでしょう。

公報発行日から半年が異議申立の期限ですので、2ヶ月かけて社内検討し、
2ヶ月かけて資料を探し、そして残り2ヶ月で提出書面作成でしょうか。
なお、起算日は設定登録日ではなく公報発行日です。
ありがちですが、最初は良く間違えると思います。
文献が見つかってしまえば、あとは請求項を構成要件ごとに開示内容と
対応付けていく形で異議理由を説明していく形で書面を作成します。
この辺は特許無効審判とほとんど同じかと思います。

異議申立人とダミー

さてここで異議申立人をどうするかという問題があります。
実は、当時は無関係の第三者を異議申立人として立てて、
その異議申立人の名前で手続きをしていました。
いわゆるダミーの申立人ということです。

なんでかっていうと、異議申立をするということは、その特許に関心が高い
ということを公然と知らしめてしまうことになるからです。
特許が結局生き残ってしまった場合、逆に目をつけられてしまいますね。
また、特許は邪魔だけど取引関係上波風を立てられないと言うこともあるでしょう。

そんなこと本当にするの?と思われそうですが、
当時はどこの会社もそれが主流でした。
特許無効審判になってからはなんだかんだでダミーは立てなかったようですね。
これからもとの運用に戻るのか、実名で申し立てるのか、
その辺は各社とも動向を見ていきたいところです。

ダミーの申立人を立てたい場合は、こちらの方で対応いたしますので、
その辺も含めてご依頼をいただければと思います。
ただ、取引関係が表立って明らかでなければ、私自身が申立人になるのが
一番すっきりする感じはします。
査定系審理になってからはあまりないですが、
審判官の方から問い合わせが来たりすることがあるんです。
そのとき私自身だったら普通に電話とって対応すれば良いだけですから。

こうしたことを考えると、特許異議申立の代理人弁理士は、
特許出願を依頼する弁理士とは分けるという戦略もあり得ます。

本当は制度全体の流れの中でまとめた方が良いのですが、ちょっと時間がないので、
ポイントになる部分だけざっくりと書きました。

お問い合わせいただければ、料金・費用を含め個別に対応いたしますので、よろしくお願いいたします。

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