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バーグハンバーグバーグを黙らせる方法

バーグハンバーグバーグを黙らせる方法

黙らせるってまた物騒な、ってのと、
そもそもバーグハンバーグバーグって何
っていう2つが良くわからないタイトルになって
しまっているのですが、まずその辺の解説から。

バーグハンバーグバーグというのは会社の名前です。
黙らせるのははっきり言ってどこの会社でもよいのですが、
見つかったとき、ある程度シャレの分かってくれる会社の方が良いかな、
ってことでリストアップしたらとりあえずここになりました。
「ふざけた会社」で検索すると1位表示されます。

そんな会社を黙らせてしまうような大変な話ですが、
話自体はありふれてたりします。これを実名を挙げることで
インパクトのある内容にまとめてみようという試みです。

世の中まだまだ捨てたものではない。そんな人のやさしさに触れることも
まだまだ少なくないこの大都会東京でも、ひとたび悪意の刃を
突き立てられれば、その厳しさに心折らされることもまた
あるかもしれません。そんな話を知的財産の側面から解説する試みです。

で、「バーグハンバーグバーグ株式会社」というのは、
私も最近知ったのですが、いわゆるバズマーケティングの会社です。
主にウェブ記事を中心に面白い記事を書いて、バズらせることで
広告効果を出すということを中心にやっているようです。
具体的には、

割れたスマホ画面を見せると、「クラッシャーズ」が無料
インド人無視カレー

こういうのをやっている会社です。
こういう会社が社名を名乗れなくなる方法を
広げて書いてみました。

社名を商標登録する

まず商標登録されているかどうかを特許庁のサイトで調べてみます。

こんな感じです。商標登録も出願もされていません。

バーグ商標調査

ということは、この名前は誰が出願しても商標登録できます
商号登記しているとか、ドメイン取っているとか、
そんなのは何の権利も発生しません。
商号登記は会社を設立するだけですし、
ドメインはウェブサイトを作るだけです。
そんなもので何かが守られるなんて甘いですね。
社名・商品名の独占的な権利は商標権により発生するのです。

周知性の要件に当てはまってしまうと話の展開的に困ってしまうのですが、
出せば権利になるという前提で話を進めます。
誰も出願していないので、出願すれば権利取得できます。→商標出願業務

するとどうなるかというと、どこぞの某という人でも
「バーグハンバーグバーグ」で商標登録できてしまいます。

商標権を取られてしまうとどうなるか

商標法第25条は、
「指定商品又は指定役務について、登録商標を使用する権利を専有する」
と書いています。つまり権利は指定商品又は指定役務ごとに発生するので、

例えば 第42類 ウェブサイトの作成

を範囲とした商標権を誰かが取得すると、

バーグハンバーグバーグ株式会社では、自社名を名乗ってウェブサイトを
作成することができなくなります(原則。商標的使用態様でないなど
例外規定に当てはまる場合は除いて説明します)。

ただし、指定商品・役務ごとなので、
例えば「ハンバーグの生産・販売」などは全く問題ありません。
「占い 身の上相談」なども権利範囲外です。
ウェブサイトは作成できませんが、ハンバーグを売ったり
占いをしたりすることは可能です。
ウェブ屋さんはできなくても、ハンバーグ屋さんに転身
することは可能なわけです。

あとまあウェブサイトを全く作成してはダメなわけではなく、
例えばハンバーグ屋さんとしてのウェブサイトを作成するのは
全く問題ありません。うちはウェブサイトを作成代行します、
というのは権利侵害となります。

黙らせるなんてのは案外簡単に

悪意による登録なんてのも別に儲かる話ではありません。
一番多いのはたまたま被るケースですが、被っても案外
お互い気づかないケースも多々あります。一方で、

もしかしたら偶然「バーグハンバーグバーグという名前で
ウェブ制作をやりたいなあ」と思う人が出るかもしれません。
「せっかく思いついた素敵な名前。同じ名前で似たような
商売をされても困る。。。そうだ商標登録しよう」
そう考えることが起こってもおかしくありません。

うちの方が先に商売始めてた、なんて知ったことではありません。
権利持ってる方が勝ちです。そういう世知辛い世の中です。
そんな感じで、「うちの商標を勝手に使われた」となると
こんな風になります。

バーグハンバーグバーグ「バーグハンバーグバーグです」

権利者「うちその商標権を持ってるから名乗っては困ります」

バーグハンバーグバーグ「そんなこと言われても」

権利者「じゃあ訴える」

裁判所「商標権者のものだからバーグさん名前変えてください」

超ざっくりですがこんな感じです。
表題のバーグハンバーグバーグを黙らせるなんてのは
これだけのことでできてしまいます。

悪意の人なんてそうはいないと書いてしまいましたが、
1人いました。「上田育弘」さんです。弁理士業界騒然の変な人です。
この人が思い付きで「バーグハンバーグバーグ」を
商標登録出願してしまう可能性は十分あります。
(どんな人かというと、「STAP細胞はあります」とか、
「じぇじぇじぇ」とか、意図不明な商標出願をたくさんしている人です)

なお、全く名乗れなくなるわけではなく、商標として使うのがダメ、
ということに過ぎません。会社名はそのままでよいですし、
ウェブサイトの「会社概要」にその社名をのっけるのは
ギリギリセーフでしょう。けど、それ以上に目立たせるのがダメです。
ロゴなんてもってのほかですね。

さすがに有名な会社は大体商標権持っているので、
事例サンプルを見つけるのは難しいのですが、
新興ネットベンチャーだと急に有名になったりするので
こういうケースもときどき見かけます。

その後

そうなるとしょうがないので、社名を「カレーハンバーグカレー
とかそんな感じに名前を変えなければならなくなります。
この会社の場合、案外そっちの方がおいしいかもしれません。

「バーグハンバーグバーグ」と名乗れなくなったので、
これからは社名を「カレーハンバーグカレー」に変えました
とあちこちにあいさつ回りすることになります。
客観的にはただふざけているように見えますが、
これは法律にのっとった事件ということになります。

じゃあ社名を「カレーハンバーグカレー」に変えれば一件落着かというと、
もしかしたらそれも商標登録されているかもしれません。
社名を変更するときには商標調査をして権利取得をしておかないと、
それも権利侵害となってしまいます。

カレーハンバーグカレー「名前変えました」

権利者「残念。それも商標権を持ってます」

カレーハンバーグカレー「そんなひどい」

権利者「じゃあ訴える」

裁判所「商標権者のものだからバーグさん名前変えてください」

そんな堂々巡りなんて普通はないのですが、ある程度社名に認知度が高まって
財産的価値が上がってきた場合は、商標登録をしておく方が良いでしょう。
もっともそれでは時期的には遅く、社名・商品名決定の頃には
商標登録をしておく、のが一般的です。→ 商標出願業務

記事に関して何かありましたら、お気軽にご連絡しないでください。
法解釈はまじめにやってますが、基本的にはネタなので
適当に読み流していただくようよろしくお願い致します。

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