意匠登録出願が登録になる率は約88%

意匠登録出願が登録になる率は約88%

意匠登録出願が登録になる率は約88%

意匠登録とはどういうもので、意匠登録出願をお勧めする、
という話の流れの中で一番ポイントとなるのは、
意匠登録とは、登録になりやすいという点です。
なので、その点を数字にするのが
一番わかりやすいことから、数字を出してみました。
意匠登録出願が登録になる率は約9割=88%です。
つまり最終拒絶される率は1割ちょっとだけです。

なお、審査期間は1年に満たないくらいですね。
商標よりは少し長いイメージです。
出願してから、9ヶ月くらいで拒絶理由がなければ
登録になるという流れになります。

商標については、商標登録出願の14%は拒絶査定になる
という数字になりましたので、同じ出典から
似たような計算をして登録査定率を出しました。
商標は裏を返せば86%ですから、ほんのり意匠の方が
登録率が高いということになります。
特許はさらに数字が低いです。

特許行政年次報告書に基づく算出

元データは特許庁が出している「特許行政年次報告書」です。
https://www.jpo.go.jp/shiryou/toukei/gyosenenji/index.html

ここから計算すると、2016年の実績データでは、
意匠登録出願されたものが登録になる確率は、

登録査定件数÷出願件数では約89%という数字、
登録査定件数÷ファーストアクション件数では
約88%という数字の両方が出てきます。

似たような数字だからどっちでもよいのですが、
ファーストアクションというのは、登録査定または
拒絶理由通知が出るということなので、
審査の結果率としては一番近いと思われます。

ファーストアクション件数とは、
「審査官による審査結果の最初の通知(主に登録査定
又は拒絶理由通知書)が出願人等へ発送された件数である。」
と、資料の注3で定義されています。

意匠の審査結果=ファーストアクションまでは
半年から1年程度かかりますのでタイムラグが出るのですね。
元のデータと年ごとの推移と、計算過程を表にしました。

意匠登録査定率-001

意匠登録は総合的にも権利が取りやすい

あとは商標の計算と同じなのですが、こちらも登録件数ではなく、
登録査定件数を見ます。払わなかった結果登録にならない
ものもありますからね。

特許の場合は当然もっと低い訳ですし、
原稿作成のボリュームは大きく、特許で同程度の
資料しかないようだと絶対に権利取れません。

意匠は、商標のように事前調査ではじいておく、
ということは特に必要ないですよね。
特に調査せずに書類揃えれば登録率9割なのです。

そう見ていくと、意匠登録とは、権利取得の成功率で
突出しているということになります。
また書類の手配が特許に比べて簡単なので、
費用面でも安く、審査も早いです。

→ 意匠登録とは
→ 意匠登録出願