フィンテック特許(スワップ価格計算)の事例紹介
フィンテック特許といってもざっと調べる感じだと
金融そのものというより、システム的なものの特許が
どうしても多くなります。
金融そのものだとそれは昔からあるものですし、
その中で特許性のあるものとなると複雑になりすぎるので、
ちょっと紹介しづらい、と思っていたのですが、
ちょうどいいものが見つかったので紹介いたします。
スワップ価格の計算で、デリバティブというのでしょうか。
ビジネスモデル特許(クラウドファンディング)の事例・具体例紹介
フィンテック特許(主に会計ソフト)の事例紹介もご参照ください。
特許第5517920号、登録日平成26年4月11日
ダイレクトトゥキャピタルスワップを提供するシステムおよび方法
権利者バークレイズ・キャピタル・インコーポレーテッド
外資ですね。日本企業からこういうのでないと思います。
内容は、
証券のユーザ指定バスケットと、マーケットメーカのインベントリ、
という2つの要素があって、
前記インベントリに基づいて前記バスケットに対するスワップ価格を
電子的に計算するのだそうです。
この計算は、マーケットメーカの現インベントリの存在下での
新しい取引に関する適正価格を決定するためのクォート偏向に
少なくとも部分的に基づく。のだそうです。
より具体的には、スワップ価格は、コスト成分と、
リスク成分およびリスク回避パラメータの積との和に基づきます。
正直よくわからないのですが、トレーディングシステムは
電子的に行われるようになって久しいので、
この手の金融商品は特許的な保護の対象になるはずです。
ともかくも、マーケットメーキングのためのスワップ価格の計算方法です。
権利範囲は次の通り。
【請求項1】
マーケットメーキングのための、コンピュータで実施される方法であって、 証券のユーザ指定バスケットを識別するデータを電子的に受信する段階と、 証券のユーザ指定バスケットを識別する前記データを電子データベース内に格納するとともに、マーケットメーカのインベントリを記述するデータを前記電子データベース内に格納する段階と、 前記インベントリに基づいて前記バスケットに対するスワップ価格を電子的に計算する段階と を具備し、 前記計算は、前記マーケットメーカの現インベントリの存在下での新しい取引に関する適正価格を決定するためのクォート偏向に少なくとも部分的に基づくことを特徴とする方法。